病理検査結果およびリンパ検査
ご投稿有難うございます。
細胞診は、簡単な検査で、通常存在しない異型細胞を見つけ、その顔付きで良悪性の判断のみを行う物です。つまり、正確な診断は出来ません。悪性疑いのclassⅣでも、良性の場合もあるし、良性のclassⅡでも乳癌はあります。この検査のみでは、参考程度となります。つまり、画像診断と合わせて判断し、必要ならば組織診を行い判断致します。
通常、ステレオガイド下マンモトーム生検の適切な適応は、超早期と言われる極小さな癌や非浸潤癌の診断を行う為に行う検査です。(最近はエコーガイド下マンモトーム生検は意味もなく乱用されているようにも思われる施設もあります。)乳癌の場合は、極小さな癌や癌に成り立ての病理組織診断は非常に難しいと言われています。現在、国内のマンモトーム生検の約10%は、病理診断ミスされていると考えます。さくら様のケースはまだ良い方ではないかと思います。結構酷い診断をされ、このような事実をお知りにならない国内の患者様は今後不利益を得る事になられるでしょう。さくら様のように良悪性の診断が出来ない場合に、病理医は前癌状態のADH(異型乳管過形成)と診断する事が多く、実は正しい定義に従ってADHと診断する病理医は少ないと感じます。つまり、2回目に診断した病理医は恐らく有名な病理医だと考えます。このレベルの病理医は国内には5名程度しか存在しないでしょう。当院も、以前はさくら様と同様なケースが数回見られ、当院の病理を診断出来なかった病理医には大学病院の病理の教授も含まれています。その方も乳腺の病理医として学会などで幅を利かしています。誤診を指摘してもプライドが高く、認めませんでした(笑)。その大学の患者様は悲惨だと私は思っています。
昨年秋からは、開院された坂元記念クリニックにマンモトーム生検やその他の病理の診断をお願いしています。このクリニックに所属する病理医は最高峰の病理医です。特に、坂元先生はその頂点の病理医です。この病理医が診断出来ない物は国内では診断出来ないからです。他院で検査をお受けになった方で、本当に病理診断を正しく診断される為には、坂元先生の病理セカンドオピニオンをお受けなられると良いと以前こちらの掲示板に記載やお電話の御相談を何度かさせて頂いた事があります。しかし、不思議な事にお値段(当院のセカンドオピニオン最低金額2回+坂元記念クリニックへの診断料金5万円)を聞いてお辞めになられています。これを高いと感じる方には、仕方ないのかと感じます。
【乳腺の検査で正しい診断を受けるには】
①検査機器の高級な機械を使用する事。
②検査を行う医師・スタッフの高いレベル。
③正確な診断を出来る病理医。
上記が揃った施設が正確な診断が出来る施設と考えます。実際、他院で診断をお受けになった方を再検査して余りに誤診の多さに驚くからです。
さくら様はマンモトーム生検で診断が付いた事は凄く素晴らしい診断を得られたと考えます。一部のみに癌があった事は極早期の乳癌が見付かったと判断します。マンモトームで悪化はしません。受けて本当に恵まれた方です。また、最初の病理医の診断を疑い、再度違う病理医に診断してもらった担当医には感謝されるべきです。(この費用は施設の持ち出しです。)しかし、この診断で何故浸潤癌か非浸潤癌かの診断が出来ていないのかが不思議です。もう少し診断が出来る病理医にお願いするべきではないかとも思います。
通常、センチネルリンパ節検査を行い手術をお受けになるのが、定石ではないかと考えます。これが適切なリスクの低い方法です。
今回は、私自身にとってタイムリーなご質問でした。病理検査に関しては相当私はストレスを抱えています。多くの病理専門医に対して襟を正して欲しいと望んでいます。当院での過去の出来事を公表したら、国内で検査をお受けなられた患者様は本当信じる事が出来なくなる位の事もあります。
検査機器が進歩するにつれ、色々な検査が出来るようになり、それに対する医師というソフトが追い付かないと言う事が、患者様に不利益を与える事になっているのが現状だと思います。
当院のステレオガイド下マンモトーム生検は国内最高レベルを維持する努力をしています。当然、過去レスにも記載させて頂いたように赤字検査です。赤字だからこそ絶対的にレベルだけは高い物に拘っています。料理人の拘りと同じなのです。これを少しでも当院で検査をお受けになって下さった患者様に御理解頂ければ本当に救われると思っています。
お返事ありがとうございます。
とても参考になり、相談させて頂きまして気分的にも不安が
和らぎました。
病理にもいろいろある可能性があることもわかりました。
マンモトームで細胞を採取する際に、細胞が変形することは
可能性として有り得るのでしょうか?
もし、その可能性がある場合、病理では、それによっての
変形と悪性(癌)による変形とが区別がつくものなのでしょうか?
私自身、まだ、病理からもらった結果を素直に受け止めることができません。
もし、先生のご経験などでおわかりなるようであればお教え願えないでしょうか?
今は、セカンドオピニオンをしようかと悩んでいます。
どこにも相談できるとこがないので不安でいっぱいです。
すみませんがよろしくお願い致します。
ご丁寧なお返事有難うございます。
マンモトーム生検は、針生検とは違いしっかり組織を採取する為に行う検査です。細胞が変形する事はありません。また、優秀な病理医は判断を誤る事はありません。病理の診断の結果にくどくどと説明を加える病理医は診断に自信が無い為、言い訳として記載するそうです。優秀な病理医は的確な回答のみ記載するようです。
現状は、乳癌と診断されて良かったと思うべきでしょう。小さな乳癌が見付かるのは少ないので、乳癌で落ち込むのではなく、非常に幸運とお考えになられるべきでしょう。
お礼を申し上げるのが遅くなりましたがご返答ありがとうございました。
先生のおっしゃられるとおり私は早期発見できた事を幸運に思い前向きに治療していこうと思います。
どうもありがとうございました。
ご丁寧なお返事有難うございます。
はじめまして。
32歳未婚です。
7.7 x7.4mmのしこりが左胸上位にあります。
細胞診では良性といわれましたが念のためマンモトームをうけました。最初の病理検査はすべての細胞の一部に変形がみとめられ良性悪性の判断がしづらいとの回答。
そのため別の病理にまわしてもらいました。その回答は採取した一部の細胞が悪性とのこと。
なぜ同じ細胞をみて回答が違うのかでしょうか?
なぜ細胞診では良性だったんでしょうか?
病理医次第で見解は違うと説明を受けましたが格差が激しいと感じるしマンモトームで的確に細胞を採取できていたのかととも感じます。
また、マンモトームの刺激により病状が悪化する可能性はありますか?
非潤浸、潤浸かは未確認でリンパ転移の検査も行っていません。
リンパ転移については術時に郭清し確認すると説明を受けました。
しこりは1センチ未満ですがセンチネルリンパ節生検はリスクが高いのでしょうか?
早く治療をしたいのですが納得のいく内容でかつ慎重に判断もしたいです。まだ私自身勉強不足なため、ご回答よろしくお願いします。