ホルモン療法の選択について
日頃より、当院をご利用頂き有難うございます。
当院も当院で乳癌を診断された方でお近くの方は手術後の治療として手術後放射線治療をお受けになられ、当院で補助療法を行っている方がいらっしゃいます。紹介先の医師も当院にパートで来て居られるのでスムーズに治療が進んでいます。
閉経前の方で抗癌剤治療を行わない方で、ホルモン感受性陽性の方には状況に合わせ内服薬か内服薬と注射の併用によるホルモン治療を行っております。ホルモン感受性陰性の方は抗癌剤を行われている方もいらっしゃいます。
①当然、閉経状態なので性行為をされても妊娠はあまりしません。(排卵する可能性があるので、妊娠の可能性は若干あります。)副作用は、骨性疼痛の一過性増悪と更年期症状やうつ症状が主にあります。腹部の皮下注射を1ヶ月の1回か3ヶ月に1回を行います。どちらも同じ効果で注射の量が違うだけです。
②内服薬の副作用は、子宮体癌のリスクが2.5倍上がります。卵巣腫大、子宮筋腫・子宮内膜症の増悪、子宮ポリープなどの合併を伴う事があります。基本的にはこの内服は最低行う方が良いでしょう。また、①を数ヶ月行い副作用がないようならば、①を併用すると安心です。
当院で治療されている方はあまり副作用がないようです。皆様性格的に明るい方が多いのであまり気にならないのかも知れません。逆に元気を頂いているような気がします。
術後の病理結果にもよりますが、ホルモン療法は乳癌ではかなり予防効果があります。当院では基本的に若くリスクの高い方には①②を併用して行っております。再発後は殆ど効果は得られない為、行うならば今だとお考え下さい。主治医が今後説明されるので良くお聞きになると良いでしょう。
資料をお持ち頂く時に一度ご診察をお受け頂ければお気軽に御相談をお受け致します。
ご回答有難うございました。
ホルモン治療に移行する時期に伺いたいと思います。
宜しくお願いいたします。
ホルモン剤による閉経状態についての質問は、「抗がん剤による月経停止は排卵がないとは限らない」という本の記述と勘違いしました。子宮についても気になることがあるのでホルモン治療との関連を知りたいのですが、それは婦人科なのでしょうか。(以前婦人科で、経口投薬で排卵を一年ほどとめる事を勧められた事がある為です。)
それにしても経験者の先輩方は治療についても病状についてもいろいろ明るく話してくださる方が多く、とても前向きで積極的な方が多いように思います。
同じ立場になったから云える事ですが、時にそれはかえって痛々しくもあります。
人生設計そのものを考え直さざるを得ない状況になった者としては、なんだか複雑な心境です・・・。
ご丁寧なお返事有難うございます。
前回のお返事一部訂正させて頂きました。タモキシフェン内服投与により、排卵はしないとは限らないとの事で避妊は必要です。しかし、過去には国内では1例も妊娠例はないとの事です。海外では2例妊娠があり、2例共に奇形が認めたとの事です。
子宮系には異常を及ぼす事があり、子宮癌検診は必要だと考えます。婦人科の病気がある場合は婦人科医にもご相談されると良いでしょう。
経験談は参考にはなりますが、逆に個人の感想も入っている為注意が必要です。程々にお聞きになると良いでしょう。
ご回答有難うございます。
専門のドクターからこんなに誠意ある的確な回答を頂ける掲示板は他には無いと思います。患者にとってこれほど心強いものはないと感謝しております。(いくら診察時用に質問を用意していても、疑問は日常にふつふつと沸いてくるので・・・)他の方の質問もとても参考になります。
でも、殆ど診療に近いですよね。お伺いしなくて申し訳ない気持ちです・・・。
ご丁寧なお返事有難うございます。
貴院にて乳癌を見つけて頂き、紹介先で乳房温存手術をした者です。その節は大変お世話になりました。
これから放射線治療が始まりますが、その後のホルモン治療について教えて頂きたい事があります。
術後の生検で、ホルモン感受性はあるタイプとのことでした。
二年間生理を止めるか、二年程度(もしくは五年)薬を飲むか、もしくは両方か・・・・との説明を受けました。細かい説明は放射線治療後にあるようなのですが、事前にある程度知識を得たいと考えております。最適な方法を提示されれは従いたいと思いますが、自分で選択する局面が出てくるかもしれません。
①生理を止める(注射)について:生理をとめると妊娠しなくなるのですか?それとも治療中に妊娠を望まない場合は避妊は必要なのですか?
子宮筋腫や生理痛などの予防に生理を一定期間とめる事を婦人科で勧められた事がありますが、同じ効果はあるのでしょうか?
注射の痛みはどの程度ですか?(局部麻酔が必要と書いてある本もありました)生理をとめることでの副作用は何が想定できますか?
②ホルモン剤を飲む事についてはあまり大きな副作用はないのでしょうか?更年期障害の症状程度でしょうか?そうであれば、ある程度苦痛を伴う「生理をとめる」治療が選択肢に入るのは、「するに越したことが無い」ということでしょうか。
また、どちらの治療も長期間に及ぶわけですが、途中で自分に合わない(副作用等)などの理由で治療方針を変更することは可能なのでしょうか?
本やネットをかじり読みしてしまい、正確な知識を得られていないように感じています。是非ご回答宜しくお願いいたします。
尚、お借りしているフィルム等の資料は返却されました。
お返しに伺わなくてはいけませんよね。個人的な内容なので後日お電話させて頂きます。
では、宜しくお願いいたします。