葉状腫瘍とは
ご投稿有難うございます。
葉状腫瘍は癌ではありません。しかし、良性でも繰り返しの再発と悪性化の場合は肺・骨への転移をする事があり、化学療法や放射線治療は効果がなく予後は不良とされています。葉状腫瘍は乳腺腫瘍の0.3〜0.5%と稀です。好発年齢は30〜40歳代で線維腺腫のそれより若く、良性については10〜50歳代の何れの年齢にも認めますが、悪性例は高齢層に分布する傾向があります。
良性の場合は、サイズが大きくなった物は一部に悪性化が認めるので摘出するのが一般的です。尚、坂元吾偉先生の報告では、明らかな腫瘍以外に複数ないし多数の微少な葉状腫瘍の芽の存在が異時性に多発してくると言われています。診断が付いた場合は他の検査はあまり不要です。
良悪性の比率は1対4ないし5とされています。また、悪性は細胞分裂数、浸潤様式、細胞異型度や密度から判断致します。しかし、組織像と生物学的悪性度が一致しない症例があり、良性と判断しても悪性の場合もあります。
お返事ありがとうございます。
>組織像と生物学的悪性度が一致しない症例があり、良性と判断しても悪性の場合もあります。
それは、良性と判断された場合のすべてにおいて悪性である可能性が残されている、という意味でしょうか。それとも、
「境界性」と判断されるある特定の場合を、組織像と生物学的悪性度が一致しない場合とおっしゃっているのでしょうか。
前者であれば、良性の場合の場合にも念のため摘出したほうがよいということにはなりませんでしょうか?
たびたび申し訳ありませんがよろしくお願いいたします。
ご丁寧なお返事有難うございます。
前者とお考え下さい。つまり、葉状腫瘍は病理所見のみではなく、臨床所見を吟味して良性と診断されても摘出致します。良性の場合の判断は患者様自身となるでしょう。
たびたびありがとうございます。
今日、細胞診の結果が出ました。
細胞所見は、クラスⅡ「双極裸核と泡沫細胞を背景に、筋上皮細胞との二層性が保たれた導管上皮細胞の小〜中型集塊を認めます。一部導管上皮細胞に増勢傾向が認められます。良性のFaiboroadenomaが疑われる細胞像ですが、良性の葉状腫瘍との鑑別困難です」という所見でした。
担当医がおっしゃるには「おそらく線維腺腫であろう」という意味だそうです。
担当医に摘出しますかと聞かれたのですが、どういう方法か聞いてみると、葉状腫瘍ではなくて線維腺腫だと思われるので、病変部分のみ摘出という施術方法でした。
インターネットで調べた知識によると、葉状腫瘍の場合、良性であっても、正常な組織も一部はとらなければならないということでしたので、担当医の提示された手術はこれと違うと思い、葉状腫瘍の可能性が消えていないのに、その治療法でよいのか疑問を持ち、とりあえず、治療を保留にしています。
この掲示板でもよく線維腺腫か、葉状腫瘍か鑑別困難な方のご相談があるようです。
そこで、質問です。
先生が掲示板の中でほかの方へのお答えでおっしゃっているように、葉状腫瘍の可能性が仮に低いとしても、手術の前に、病理組織診断を行ってどちらであるかはっきりさせるべきなのではないかと思うのですが、いかがでしょうか。
葉状腫瘍であれば、良性と診断されても悪性である場合がありうるという、先生の上のお答えをも合わせて考えると、これで手術が不要の線維腺腫、良性の葉状腫瘍、悪性の葉状腫瘍との可能性が出てきてしまって、混乱しています。
お手数ですが、お教えいただけないでしょうか。
よろしくお願いいたします。
御丁寧なお返事有難うございます。
ご指摘のように針生検を行いまずは病理診断を行ない、その上で今後の方針を決められれば良いのはないでしょうか。既に画像所見から乳腺線維腺腫が疑わしいならば、組織診断にて葉状腫瘍を否定した上で経過観察が得策だと思います。
こんにちは。私は、29歳です。
先日、左乳房の外側に2ヶ月くらい前にはなかったと思われる、1〜2センチほどのしこりを感じました。
乳腺外科で受診したところ、エコーで、ジャガイモのようなすこしボコッとしたしこりでした。葉状腫瘍ではないかということで、良性か悪性か判断するため、注射針のようなもので組織を取って一週間後に結果がわかります。
悪性の場合の対処法は大体わかったのですが、良性と判断される場合がよくわかりません。
仮に、組織の一部の良性がわかった場合、外科的に切って調べるというのは必要ではないのですか?
理屈では、一部が良性でも、そのしこりの内部に悪性が潜んでいるかも、とも思うのですが。
インターネット上の情報によれば、良性でも大きくなれば摘出する、あるいは、再発をする場合に悪性化することがある、と書かれています。
悪性ということが今回はっきりすれば、その後の対処法はいちおう予測しているのですが、良性と判断された場合、次にどのような検査を受けることになるのでしょうか?
また、葉状腫瘍において、良性と悪性の差とはなんですか?
お教えください。よろしくお願いいたします。