乳腺繊維線種手術について
ご投稿有難うございます。
まずは、乳腺線維腺腫は良く乳癌と誤診されます。しかし、既に細胞診で良性の為、乳がんは否定されます。線維腺腫は乳腺良性腫瘍の代表格です。実は真の腫瘍ではありません。一種の過形成と考えられています。管内型、管周囲型、類臓器型、乳腺症型に分類されます。
境界明瞭な腫瘤で、硬度は弾性硬から硬いものまであります。通常2〜3㎝の腫瘤を自覚して受診する例が多いとされ、10㎝に達するものもあります。若い女性に発生するものは急速に増大するものもありますが、必ずしも年齢と関係ないこともあります。単発例が多いですが、多発例や両側性もあります。
生活様式や食生活の欧米化に伴うホルモン環境の変化により最近上皮成分の増生の著しい線維腺腫が増加してきていて、増殖した腺成分は乳管癌様に見え、乳癌と誤診されることが多いのです。乳癌の合併例は極めて稀であり、合併例は小葉癌です。つまり、良性腫瘍と言う前提で対応致します。
3cm以上を越える腫瘍も定期観察で増大変化を示すものは多くはありません。3cm以上のもので多発していても授乳に支障をきたすことはなく、乳房が変形するような急速増大例以外は安易な手術摘出は避けるべきとされています。もし摘出手術を勧められた場合はセカンドオピニオンをされるべきです。
診断は針生検等による組織診断が基本となります。細胞診では良悪性の判断のみで、良性の葉状腫瘍との鑑別は困難です。針生検により良性の葉状腫瘍か線維腺腫かを鑑別され、葉状腫瘍ならば手術を行い、線維腺腫ならば経過観察となります。葉状腫瘍で傷を残さず確実に切除するのは、内視鏡下の手術となります。
早々にお返事頂きありがとうございます
悩んでいたところでしたのでとても嬉しいです
今後定期観察をしていこうかと思いますが
私のように急に大きくなるケースは何カ月おきに検査をするのが望ましいでしょうか?
ご丁寧なお返事有難うございます。
基本的には年1回で問題はないでしょう。
はじめまして、乳腺繊維線種について質問があります
2009年4月の人間ドックでのエコーでは異常なしでした。2010年2月左胸にしこりを感じ乳腺科にいき、エコー、マンモグラフィー、注射器で細胞を取る検査をして、1,2センチの乳腺繊維線種と診断されました。半年後の今月再度エコーで検査をしたところ倍の2,4センチに大きくなっているとのことでMRI,針生検を受けました。MRIでの所見は乳腺繊維線種、針生検の結果はこれからです。
短期間にだいぶ大きくなっていて、手術をしようか悩んでいます。出来れば切りたくはありませんが・・・
10年前も手術をしており、また傷跡が残ってしまうのが抵抗があります。今は医学が進歩していてあまり傷跡を残さず手術が出来るのでしょうか?