放射線療法について
ご投稿有難うございます。
まず、内視鏡下の手術は標準治療ではございません。非浸潤癌の治療はNCCNガイドラインで下記のように決められております。
【非浸潤癌の治療戦略】(NCCNガイドライン)
0.5㎝未満、限局型、Low gradの場合
初期治療
・乳房部分切除+放射線治療
・乳房全摘(腋窩リンパ節郭清はしない)±再建
・乳房部分切除
上記以外の非浸潤癌の場合
初期治療
・乳房部分切除(腋窩リンパ節郭清はしない)+放射線治療
・乳房全摘(腋窩リンパ節郭清はしない)±再建
内視鏡下の手術をご希望される方が殆どいないので、その手技による再発はよく解りません。通常の標準術式では局所再発は15〜30%です。それよりは高いのではないかと思います。標準術式として手術された方で放射線を省略して局所再発をされた方はいます。但し、放射線を行なわない理由も個人の希望と言う場合もあるので、一概には同じケースとは言えません。
早速の御返事、ありがとうございました。
やはり内視鏡手術は勧められないのは承知のつもりでした。すみません。
以前ネットで調べたところ、1センチ以下の非浸潤癌なら、術後の放射線を省く場合もあるとの内容を記載している病院もありましたが、先生の御返事を見る限り0.5センチと記載されています。
私の場合は内視鏡で行ったリスクも考慮し放射線治療をしたほうがやはり良いですね。
貴重な御意見をありがとうございました。
御丁寧なお返事有難うございます。
先生、度々すみません。
先生のおかげで、やはり術後の放射線はするべきものとの決意が固まってきた次第です。
どうしてももう一つお聞きしておきたいことがあります。
術後療法が終了した後に妊娠を予定しています。
癌をい告知されて自分なりにこの2か月程の間、調べましたが放射線後、どれくらい経過すれば妊娠が可能かの情報が無いのです。
先生もお勧めするガイドラインの本におていても、照射後の乳房からの授乳は出来ないと書いてありますが妊娠可能時期については特に示されてはいません。
主治医にも婦人科医師、放射線医師にも質問しましたが具体的な返答はありませんでした。
癌を見つけて頂いた前医クリニックの医師は「放射線後、6か月で可能です」と言っていたくらいです。
しかし本によっては再発の有無の経過をみていかなきゃならないとの理由で最低2年位は様子を見た方がよいと書いてあるものもありました。まず主治医があまり妊娠可能時期について詳しくはなかったのが意外でした。
先生の御経験上で構いませんので教えていただけませんか?放射線治療後、およそどのくらいの時期から妊娠が可能でしょうか。
また治療後元気に御子さんを出産してらっしゃる方もたくさんいますか?
私は38歳で年齢的にもやや厳しい時期に入っていると自覚しております。今回癌を告知された時、頭が真っ白になりながらも、もう子供を諦めなければならないのかをとっさに医師に聞いた記憶があります。
乳癌になってしまったのはもう仕方ないとしても私があと10歳若かったら、もしくは10歳後だったら手術、治療方針ももっと迷わず選択できたのではないかとつい毎日考えてしまいます。
御忙しいところ誠にすみませが宜しくお願いいたします。
ご丁寧なお返事有難うございます。
授乳は基本的に片方でも出来るので、すぐに行えます。しかし、色々なリスクを考えると2年後と言う意見も多くあります。昔、研究会でもこのような質問があり、乳腺外科医の参加者の数を調べた時がありましたが、直ぐから5年位まで様々でした。単純に授乳するという事ではなく、再発等の危険性を加味した物です。乳癌術後に出産された方はいらっしゃいます。特に問題なく過ごされている方も居れば、その後ご本人が亡くなられた方もいらっしゃいます。
出産を考える場合は、一番大切なのは子供の事を考えて出産される事をお考え頂きたいと思います。もし貴女が亡くなっても、父親が育てられるかなど色々の環境の問題もございます。過去の悲惨な例は、「御兄弟がお前が生まれたのでお母さんが亡くなった。」と兄が言ったや「あなたが生まれたので私は再発した。」と言う母親など様々な事を私は聞いた事があります。これは、レアーなケースではありません。死と直面する病魔に襲われたら、言いたくなる気持ちも理解出来ます。実際はドラマのようには上手く行かないのが現実だと思います。ご自身だけではなく、ご家族と良くご相談され、最悪の事まで良くご相談されるべきでしょう。その上で、出産時期をお決めになる事が賢明だと思います。
先程、『やはり内視鏡手術は勧められないのは承知のつもりでした。』と記載されたのではないですか?また、照射の有無などご相談される事もなく、施行するに決まっているのではないかと思います。出産までお考えならば、少し色々な事を考えて頂きたいと私は思います。我々治療側は少しでも幸せな生活が出来るように考えて行っております。しかし、それには限界があるのです。それを患者様側で何を一番に考えておられるのかを明確にして頂かないと治療は結果が伴わないと思います。
ピンクリボンに込められた悲しみは、乳がんになった病気に対する事だけではなく、このようなご家族の悲しみも多く意味している事をお忘れなく。
先生、御返事、誠にありがとうございます。
いつも不安を抱えて過ごしている私達の御力になって頂き、先生の熱心さに感謝するばかりです。
家族とも良く相談して決めていきたいと思います。
ありがとうございました。
ご丁寧なお返事有難うございます。
私は患者様を励ます事もあれば、叱咤する事もあります。また、ご家族を叱咤する事もあります。これが出来るのは、クリニックと言う患者様の身近な存在だから出来る事だと考えるからです。
先生へ
いつも掲示板への御親切な対応に感動しております。
御忙しい中、御手数ですが宜しくお願いします。
今年乳癌がみつかり手術の方法について悩みに悩んで、セカンドオピニオンをし先月、温存手術(内視鏡にて)を施行しました。一カ月を経過しました。
病理の結果は9㎜、非浸潤癌、断片(−)、センチネルにて転移なし、ホルモン受容体陽性との結果でした。また切除した組織はパソコンで実際画像を見せてもらいましたが範囲は直径4.5〜5センチ程でした。
退院後、傷が一部化膿してしまい何度かデブリを施行し、最近やっと治癒傾向にあるところです。前医で行った組織診後もケロイド様になっており跡が目立ちます。皮膚が元々弱くテープ類のもかぶれやすい体質であるようです。
30代後半、今後結婚予定、妊娠を強く希望しているためホルモン療法は行わない決心をしており医師にも伝えています。
ところで放射線治療についてです。主治医が先日の受診で「超早期で手術できたので放射線は要らないと僕は思います・・」とふと言っていました。
当初はもちろん標準治療として温存後、放射線治療は必須であると言われていました。が病理結果が出た後、上記のように言っていました。
ガイドラインにおいても放射線の有用性が示されており自分でもいろいろと調べたちもりです。こちらの掲示板への先生の返答内容をみさせてもらってもその必要性については伺っています。
先生の経験上、特に私位の年齢、病期の患者様で温存術後の放射線療法を省いた方はいらっしいますか?
またその場合、その後、同じ乳房内に再発したケースはあるでしょうか。
私ももちろん再発はしたくないです。放射線をかける決意でいたのですが主治医の言葉にもししない選択肢が稀にでもあるのであれば・・・と凄く悩んでいます。結局は自分で近日中に決めなければならない状況となっています。
どうか先生の御意見をお願いいたします。