ガンの確定診断できません
ご投稿有難うございます。
細胞診でclassⅤでも悪性と言う事はありません。乳管内乳頭腫などの一部の良性病変ではclassⅤとなる事があります。但し、針生検でclassⅤとなるような良性病変のこのような診断が出なければなりません。また、細胞診で腫瘍の部分ではなく、他の部位を偶々吸引した可能性もあり、腫瘍は良性でも他の部位に癌がある可能性も否定できません。尚、1㎝の病変は針生検の下手な医師は、針が全く腫瘍に刺さっていない事もあります。結構針生検は1㎝以下のものは適中出来ない医師は多いのも現実です。2度行うよりも2回目はマンモトーム生検などの特殊な機械を使った検査を選択するのが正しい検査方法だったのではないかと思います。また、細胞診のclass分けの診断が実は間違えている場合もあります。この問題はこの腫瘍を切除しただけでは解決できない場合もあります。
手術病変が悪性ならば全て解決しますが、病理セカンドオピニオンでは解決するのは良悪性が判断出来ない場合のみで、良性病変の場合は病理セカンドオピニオンを行っても解決は致しません。その場合は迷宮入りとなる可能性が高いと思います。
この問題は、適切な検査の手順が行われていないのが残念です。但し、針生検の病理組織診断が記載されていないので分からない所があります。もし針生検で病変がないのならば、エコーガイド下マンモトーム生検を行います。針生検の結果良性病変があるならば、ここでMRI検査を行い他に病変がないかを確認し、それがないならばエコーガイド下マンモトーム生検を行い、それでも解決しない場合は外科生検となります。出来る事ならばもう少し慎重に検査を組み立てる医師がいる医療機関を受診される事をお勧め致します。安易な外科生検とならない事を祈るだけです。
過去にも、近くのクリニックの細胞診で悪性となり、その後大学病院に紹介され、マンモトーム生検を施行し、良性と判断されたが、その1年後当院受診され悪性となった方が居られ、その原因は全く病変と違う所をマンモトーム生検で採取していた方が居られます。その証拠にマンモトーム生検を行った場所を示すクリップが入れられており、病変は乳房の下方にあるのに、乳房の上方に留置されていたので明らかなミスを見たことがあります。また、最近も同じ大学病院で穿刺吸引細胞診で良性腫瘍の線維腺腫と診断され、1年後乳がん検診目的で当院来院され、既に転移を認める乳がんまで進行していた方もあります。但し、このようなケースは日常茶飯事で、決してレアーなケースではありません。
乳がんの診断と言う分野は、最も手薄な分野で、多くの専門医は手術治療は優秀でも、診断分野では熟練した医師が少ないのも現実です。また、大きな病院の専門医は診断にはあまり興味がないのも事実です。診断分野で優れていても、乳腺分野では学問的には評価の対象とはなりません。出世出来ない分野には人が集まりません。例えば、この診断部門では学会でも殆ど若手の医師の発表ばかりです。若手の練習分野となりつつあるのです。新しい発見を期待出来ない分野で、職人芸的分野に過ぎなくなってきています。例えば、私共が、どんなに苦労して小さな難しい乳がんを発見しても、その乳がんは単なる一つの乳がん発見としてしか扱われません。また、こんなに小さな乳がんを発見しても、もう少し時間が経てば大きくなるのでその際発見すれば良いとまで言われた事もあります。診断と言う分野はこれだけ軽視されているのです。私共も世間の乳腺外科医に自己満足と思われても、その結果患者様の命が助かる事もあり得ると信じ、日々検査を施行しているのです。優しい親切そうな言葉で患者様を喜ばせるのは簡単ですが、本当に大切なのは良悪性を明確にする診断を行う事が大切かと思っております。
お返事ありがとうございました。
針生検ではエコーを見ながら取ったしこりが画像で空洞になったので採れているんだと思いますが…。
針生検の病理組織診断は何も聞いていません。ただガンと診断できないとのことでした。
MRIの結果は腫瘍の周りがひきつれている感じでしたが、大丈夫だそうです。
もしマンモトームをする場合、針生検をしたばかりでまだ痛みがあるのですが、どの位期間をあけたほうがいいでしょうか?
手術が決まったのに、今更他の病院へセカンドオピニオンをするってどうなんでしょうか?
次々質問してすいませんが、教えていただけませんか?
よろしくおねがいします。
ご丁寧なお返事有難うございます。
画像で針が刺さったかて採取出来たかは正確な確認にはなりません。病理組織診断がすべてです。
マンモトームは1ヶ月後に内出血が消失するので、それ以降です。
セカンドオピニオンも一つの手段ですが、正確な事を言える所で判断を仰いで下さい。日本の乳腺業界は皆さんが知り合いか敵対する所は患者様の取り合いで、セカンドオピニオンは最初の病院に配慮して行なわれる事が多く、アメリカのような患者様に有益なセカンドオピニオンは殆ど日本では行なわれていません。
本当にご丁寧に説明していだだきありがとうございました。
針生検のセカンドオピニオンすることに決めました。
ありがとうございました。
ご丁寧なお返事有難うございます。
初めて投稿します。よろしくお願いします。
母が1㎝のしこりで診てもらい、画像からはガンの疑いが強く、細胞診でもクラス5と判定されました。
次に針生検をしたところ、ガンと診断出来ず、再び針生検をしたらやはりガンと確定診断出来ませんでした。
今週中に手術で腫瘍を取りそこで病理診断して悪性ならセンチネルリンパ節を取る予定になっています。
母は良性でも悪性でも腫瘍を取ります。
もし手術後良性だったら、細胞診のクラス5は何だったのか、不安が残ります。
色々調べたら、病理のセカンドオピニオンを知りました。もしセカンドオピニオンをする場合、手術前と手術後、どちらのタイミングでセカンドオピニオンをしたらいいでしょうか?