何を信じたらよいのでしょうか
ご投稿有難うございます。
マンモトーム生検の病理組織診断に間違いがあったのではないかと思います。非浸潤癌の診断はよく良性と間違われます。病理組織診断は乳腺医療の一番重要な部分です。
手術の失敗は、セカンドに行ったのが間違いです。エキスパンダーを形成外科が主体の医療機関で同時再建を行う事が必要です。乳腺外科医が行うのは危険です。形成外科医が一緒に手術を行える施設が適切な施設です。
ここで医療機関の選択に問題があると思います。見逃しなどの誤診や手術治療に失敗される方を見ていると殆どの方は患者様自身の医療機関の選択肢の考え方や悪性を診断された時の心の余裕さに違いがあります。
【選択のポイント】
1.病院名や医師の有名度では選ばない事。乳腺業界で名医は作られた者で、本当は存在しない。本当の名医は貴女の事を最優先に考えてくれ、標準治療を行い、言い訳をしない医師です。それぞれの患者様にそれぞれの名医がいるのが普通の流れです。
2.手術件数の多過ぎる病院は、医師の当たり外れが多いので避ける方が賢明。東京で言えば、ベスト4は知り合いの医師が居ない限りは辞める事が賢明。その施設でしか出来ない事以外は避けるのが賢明です。一つ例ですが、乳がん手術全国一位の都内の専門病院は、今まで古いエコー機で診療を行っていたが、やっと今年エコー機器を5台全て買い換えた。医師のエコーに対する不安が取れたそうです。見えないエコー機では無駄な針を刺す検査をしなければならなかった証拠になります。また、見えない病変もあった可能も否定できません。他の検査機器は大丈夫なのでしょうかと言う疑問が湧きます。つまり、有名医療機関だから医療機器が揃っていたわけではない証明です。建物が綺麗でも中身はぼろぼろの所が多くあります。
3.女医中心の病院は、感情的な医療が多く、慎重さに欠けるので危険です。特に、誤診は男性医師より女性医師の方が多く見掛けます。
4.ご自宅の周囲から選択するのではなく、行ける範囲で大きな視野で病院を考える事。
5.信頼出来るホームドクター的な乳腺医を持ち、その医師の意見をよく聞く事。その医師には厚かましい事も平気で言える医師である事。
6.ドクターショッピング的なセカンドオピニオンは避ける事。
7.画像診断よりも病理医に力を入れている施設が一番安全な慎重な施設。
8.優しい言葉を言う医師よりも厳しい言葉をはっきり言える医師が安全。無駄に説明の多い医師は、失敗した時の言い訳に過ぎず、危険な医師です。
9.頻回な経過観察受診を指示される施設は、診断に信憑性が低い。診断に正確ならば、多くの方の再診期間は半年から1年間隔です。待合室で他の方に聞かれると分かります。
10.誤診を行う病院は同じ医師が多いので、病院よりも医師を選ぶ事が重要です。
11.チーム医療を行う施設は危険です。責任の所在が曖昧で、ミスを医師同士が見過ごし易い。
12.診断した医師の出身医療機関を紹介される場合は危険です。患者様の事を考えて選択をされていません。
私共も手術を行わない施設なので、ご紹介先は非常に慎重になります。面識があっても私達医師には皆良い面しか見せません。だから、裏情報を収集して選択致します。紹介先に行かれてから多くの患者様は当院に来院した事を喜ばれる事が多いと思います。他施設よりも迅速に診断を行い、迅速に手術治療に入れ、安全な医療が受けられています。この事から最初に受診した医療機関でその方の運命が決定するのではないかと思います。私は家族を病院に紹介するつもりでいつも考えております。もし何か紹介先で問題があれば、直ぐに対処できる体制を取っています。クレームがあった場合は、患者様から言えないので、私が必ず文句を言います。私が文句言いで嫌なやつなので、紹介医も患者様に良くして頂いています。
乳がんを診断されたが、どの施設で治療を行うかをご相談される方が居られますが、この質問には絶対お答え致しません。何故ならば、当院の患者様は全て、その方とお話をして、その方の性格や生活環境を加味して医療機関を選ぶからご紹介出来ますが、合った事のない患者様の事は分からないからです。告知から付き合わないとその方の性格や背景は分からないからです。本気でその方を助けたいと思わないと紹介は出来ないのです。当院に来院される方は多くが本気度が高い方が多いです。これは、当院の特徴かも知れません。
検診を受けていたのにそんなに大きくなるまで発見できなかった医師のいる病院を信頼できなかったから、セカンド先を紹介していただきました。告知時に確認したところ少し考える時間的ゆとりはあるとのことだったので…。エキスパンダーは形成外科医が入れました。ただ、形成外科医が一緒に手術しました。でも、乳房再建を専門とする医師ではなかったのです。不運なことに夏休みも重なりました。告知を受けた医師からはナ○○医師が上手だと言われましたが、命が優先と考えました。手術をして病理の結果が出なければ、浸潤に変わる可能性も否定できないからです。浸潤、最悪転移を考えたとき、遠くの病院では通院が難しいとも考えました。
最初に受診した医療機関で運命が決まる。家族を病院に紹介するつもりでいつも考えていらっしゃる…富永先生のところで(10数年前初めて乳腺症と人間ドックで言われた時に)定期健診を受けていたら私の運命も変わっていたのかもしれませんね。
手術を行わない施設で定期健診を受けるほうがよいのでしょうか。
ご丁寧なお返事有難うございます。
誤診や見逃しは日常茶飯事です。特に、貴女のみ不幸とは言えません。乳がん患者様の約10%位の方はこのような方です。どの病気も第一選択の医療機関が重要と言う事を誰もが知るべきです。これは昔から言われている事で、今始まった事ではありません。どこかで何か言われてからでは元には戻りません。医療にはやり直しが効かない。未来は変えられないのです。
ここで大切なのは気持ちの切り替えです。誰にも降りかかる災難だと思う事も大切です。
まずは、現在の病院とがん診療連携を行うクリニックがあり、その施設を紹介してもらうのが得策です。例えば、このホームページのトップにリンクされているTBC(http://breastcons.com/index.html)などです。現在、国はこの連携を推奨しております。これを利用すると二人の主治医を持てます。必要のある時のみ大きな病院に行けば良いのです。既に、今年の4月以降に手術をされた方はこのシステムを利用されています。厚生労働省の指示は、手術にて入院時にこの話が主治医からされる決まりになっています。患者様の同意が得られれば退隠時に主治医ががん連携治療の登録をするように保険診療で決まりになっています。貴女うは連携の適応の方なので、もし話がなかった場合は、その話がない理由について主治医もしくは病院側にお尋ね下さい。また、関東信越厚生局(http://kouseikyoku.mhlw.go.jp/kantoshinetsu/index.html)にクレームを入れて下さい。
このような患者様側の努力が医療を健全化致します。
富永先生ありがとうございます。定期健診を受けていることで安心しきっていました。
こちらの掲示板をご覧になっていらっしゃる方は私のような後悔をなさらなくて済むように心から望んでおります。
ご丁寧なお返事有難うございます。
うまく言葉にできないのですが…。石灰化の再検査で受診した病院からすぐ富永先生を紹介いただけるリボンさんのような幸運な方もいらっしゃるのですね。マンモトームを受ける気持ちになるよう言葉を選んで説明を受けたなんて。私の場合は2年前はじめてステレオガイド下のマンモトームを受けるときに「石灰化が見られるのでマンモトームを行います」としか説明されませんでした。結果説明の時には「採取した部分からはがんは見つからなかった」と言われた事ははっきり覚えています。
過ぎたことを悔やんでもしかたがないので、今後のことを前向きに考えていきたいです。東京以外の県でもがん診療連携クリニックが存在するのでしょうか。ホームページでいろいろ調べてみましたが、私の在住する県では見つけられませんでした。次回の検診の際に主治医に確認したいと思いますが…。
また、病理のセカンドオピニオンを受ける場合は術前に受けるものなのでしょうか。
とりとめのないないようとなり申し訳ありませんが、よろしくお願いします。
ご丁寧なお返事有難うございます。
地域による医療格差は仕方がない現状です。これは、患者様側にもそれを良しとする風潮があるのです。つまり、患者様側がもっと貪欲に知識を持ち、それを求めなければ改善されません。専門病院があれば大丈夫と言う甘い考えがこのような現実を生みます。良くこちらの掲示板にも記載致しますが、東京と神奈川は隣でも、乳腺医療のレベルは数段違うと言う事です。その被害者が貴女です。神奈川県でもがん診療連携はあります。しかし、貴女の病院がそれを登録されているかは厚生局に問い合さないと分かりません。その登録がなされていなければ、そのシステムをご利用される事は出来ません。
貴女よりメールを頂き、予想通りの病院名が記載されていたのにはやっぱりしか言いようがございません。いつもマスコミに取り上げられる医師はこのようなレベルと言う事です。単純に女性医師は広告塔として最適です。広告塔はそれ程医療レベルは高くないという証明です。転院をしない方がまだマシだったかも知れません。リボンさんと貴女の違いは偶然の出来事だけです。
10数年前に人間ドックで乳腺症を指摘され、乳腺専門の医師の定期健診を受けてきました。3年前の夏にMMGで石灰化が認められ、マンモトームを受けました。今年の3月の検診でMMGの石灰化に変化は見られないが、エコーで心配があると言われ針精研ご、マンモトームで乳がんが確定し、MRIでなんと5cmも染まる範囲があると言われ全摘と言われました。信じられませんでした。「検診を受けていたのになぜ?」と。医師からは「命にかかわるわけでもないのに大げさな」と。驚きを禁じえませんでした。セカンド先を紹介してもらい、入院期間も半分で済み、同時再建もできる病院で全摘手術を受けました。
が、同時再建も失敗しました。再建専門の先生の診察を受けたところ「非浸潤がんなのにこんなにごっそり肉をとるなんて考えられない。エキスパンダーの大きさも合っていないし、正しい位置に挿入されていない」と。11月に行った人間ドックでは医師に大きな傷跡だねと言われました。内科の主治医は「炎症が強くて判断が難しかったのでは。大変だったね」と。
命が最優先。でも、見逃されたという思いが大変強く前向きになれずにいます。早期発見したいから定期健診を受けていたのに。患者は病院の機械の精度や病理をどこに出しているか知ることは難しいです。もう片方の胸を守るためにできることを教えていただけたら幸いです。