局所再発乳癌の治療について
ご投稿有難うございます。
ホルモンレセプター陽性の方は、術後5〜7年目の再発が一般的に一番多いです。HER2も2+なので、進行は早くても仕方がないでしょう。しかし、逆に考えるとホルモン剤を使っていたので、前回の手術時より乳がんは存在していたとお考え、ゆっくり進行してきたとも考えられます。多発に発生している事から、術後に発生した癌ではなく、術前より残っていた乳がんと考える方が理屈に合います。単純に術前に多発した非浸潤性乳管癌が発見できなかったのではないかと考えます。
抗癌剤は術前に行うか術後に行うかは意見の分かれる所だと思います。どちらに行うかは、再度主治医とご相談下さい。
お忙しいところ、
ご指導を頂き有り難うございました。
5年前にはホルモン受容体のエストロゲンのみ陽性で、
HER2は+3,癌細胞のグレードは2で組織型は1でした。今回のはホルモン受容体がどちらも陰性で、HER2は+2です。
同じ時期に出来ていたと言うことも考えられるのでしょうか?
私は最近出来た癌だと言う風に医師から伺ったのですが・・・。
お教え頂けますか。
宜しくお願い致します。
抗がん剤治療は出来るだけ行いたくないと思っていますが、先に行った方が効果的なら、お願いするつもりです。
ご丁寧なお返事有難うございます。
画像上診断が出来かは分かりませんが、潜んでいた可能性を考えます。ホルモンレセプターが陰性なので違う乳癌と言うのは間違いです。ホルモン依存性であった乳癌が、治療中にホルモン依存性を消失することはよく起こります。これは、ERは進展に伴って組織内での発現が減弱する傾向にあり、ERが消失もしくは発現減弱が生じます。また、ERβや転写共役因子などのERと相互作用をする因子の異常、腫瘍細胞のエストロゲン感受性の亢進などが理由とされます。
ホルモン受容体陰性乳癌は陽性乳癌に比べて予後が悪いとされています。しかし、年次推移で見ると、術後早期は陰性乳癌の方が再発リスクが高いが、術後10年経過後よりその関係は逆転し陽性乳癌の方が晩期再発が高い傾向にあります。
ただ、今回は初回とは違いかなり厳しい癌というのは間違いないでしょう。徹底的に治療を行う事が生存率を得られると思います。今回に関しては、甘い考えは、死に至る可能性が大きいと考えるべきでしょう。次はありませんので、今こそ抗癌剤や標的分子治療薬は進んで使うべき時でしょう。治癒を目指すならば最後の最大のチャンスだとお考え下さい。
色々と詳しく教えて頂き、有り難うございました。
最後のチャンスを無駄にせずにしっかりと治療したいと思います。
本当は先に手術をして、取り残しが有った場合に抗がん剤治療をと思いましたが、先に抗がん剤治療の方が良いのでしょう。
抗がん剤の副作用のことも色々と心配なのですが、治癒を目指して頑張ろうと思います。
先生のご親切に深く感謝しています。
御丁寧なお返事有難うございます。
先に抗癌剤を行なう事へのお返事は最初のご回答に記載済みです。これでは何の為にお返事しているか意味がありません。
5年前に非浸潤癌の温存手術を行い、その後放射線治療をして、5年間アリミデックスを服用しました。
今月に入り、温存した胸に癌が見付かり、医師から抗がん剤治療をするように勧められました。
1㎝位の大きさの癌が2,3個あると言われ、手術で、取り除いてその後に取り残しがあると悪いので、先にタキソールとハーセプチン療法を行うとのことです。(HER2受容体 2)
そして、半年間行った後に、手術をすると言うお話でした。
やっと、治療が終わったと安心していたところでしたので、戸惑っていますし、出来れば抗がん剤治療はしたくありません。
ですが、医師は5年後に出て来たものは比較的温和しい物が多くゆっくりと進行する事が多いのに、私の様に進むのは今まで経験がないと仰るのです。その為に、出来るだけ徹底的にがん細胞を叩く方が望ましいと仰いました。
私の様な場合は、先に抗がん剤治療が良いのでしょうか?
一般的な方法を教えて頂きたくお願い申し上げます。