PEM検査について
ご投稿有難うございます。
PEMの有効性は何も証明されていないまだ未知の検査です。PETなので放射線量は内部被曝です。PET検査と同じ、乳房に特化したものです。PETをしたついでに乳房も撮っておくような手順が多いでしょう。核種も同じです。米国の一部で流行っています。検診としての是非は、これからの問題となるでしょう。最近の文献によればPEMは2.4mmまでの解像度があるようですが,AJR 2012; 198:219–232をみてもMRIを超えるという話ではありません。今のところまだ本邦では試験段階であること,PET-CTのついでにPEMを行うことは,検診で行うという話は全くないということを知っておけばよいでしょう。
PEMは今後おそらく廃れるでしょう。PEMもマンモグラフィもエコーも画像診断であり、癌を診断するものではありません。その存在を疑う物です。例えばマンモグラフィやエコーでもそれを使ってその病変を生検して病理組織診断ができ、それで乳癌を確定します。もしPEMでしか分からない癌があってもそれを診断する手はありません。つまり、乳癌は診断できないので治療も手術もできません。その癌が大きくなって初めて生検が出来るので、マンモグラフィやエコーで描出されるまで経過を診るだけです。その間に生存率も変わりません。つまり、その検査を受けて何か意味があるのかと言うことになります。昨日のテレビは最悪の内容と思います。多くの乳腺科医は同じ意見でした。ただの視聴率稼ぎです。出演されていた土井先生もいい加減にして欲しいと思います。エビデンスに従ったテレビ番組をしてほしいです。数年前、RFAもテレビで取り上げられ、騙されて多くの方が亡くなられております。テレビも倫理観がないのでしょう。
お忙しい中、ご回答ありがとうございます。
やはり富永先生にお伺いして良かったです。
PET検査を10年ほど前(流行りの頃)に受けたことがありますが、その後色々調べているうちに、小さすぎて見つからない癌、薬剤に反応しない癌、逆に薬剤に敏感に反応して検査できない臓器の存在などがあることを知り、その一度切り受けていません。PETだけでも相当被ばく量があるのに、PETでは精密検査ができない臓器のCTやエコー検査など、たくさん検査を受けたのを覚えています。総被爆量はかなり高いということですよね。
PEMがPETの乳房限定版だとすれば、そして先生のおっしゃるように診断そのものができない検査であるならば、受ける意味はないと納得致しました。
やはり地道に、一年に1回、しっかりと同じ専門医で検診を受けていくことが早期発見につながるということなのですね。
よく、「名医」とか「最新医療機器」という言葉に踊らされ、テレビ番組や書物に飛びついてしまいますが、今回はとても反省させられました。目の前の情報をすべてを鵜呑みにせず、しっかりと自分で調べて、自分に最適な医療を選んでいくことが大事なのですね。
富永先生、本当にありがとうございました。
今後もこちらで勉強させてください。
ご丁寧なお返事有難うございます。
いつもこちらで勉強させて頂いています。
ありがとうございます。
今日は「PEM検査」というものについて教えていただきたくて、投稿させていただきました。
実は、つい先日まで聞いたこともない検査で、あるテレビ番組を見ていて偶然知りました。
ネットで少し調べてみましたが、説明が難しく、あまり理解できませんでした。ただ、エコーやマンモグラフィーで発見しづらい初期の乳がんも発見可能という文字に、思わず飛びついて見てしまったのですが、よくよく見ていると、「片方の乳房を8分程度、両方で20分程度撮影するだけ」と言っていたのがひっかかったのです。「撮影」ということは、放射線撮影なのかと思い、検査の安全性が気になりました。
少し調べた説明の中には「放射線検出器を胸に当てて撮影」とあります。これは要するに、X線撮影と同じ撮影方法と理解して良いのですか?
もし私の理解で間違っていなければ、マンモグラフィーでも、1年に1回以下の短い間隔で撮影するのは、リスクを高めるだけだと教わりましたので、もし、瞬時に撮影するマンモグラフィーでさえ、1年に1回と言われているのに、片方で10分近く撮影することは非常にリスクを高めることになるのではないかと…。
一瞬、マンモ+エコー検査以上の検診があるのなら受けてみたい!と思いましたが、このテレビ番組で放送されていた内容をそのまま鵜呑みにして良いのかと疑問がわいてきました。(信ぴょう性がないと言われる自己触診も積極的に勧めていました。)
お忙しいとは思いますが、PEM検査の安全性や有効性についてご教授いただけませんか。
よろしくお願いいたします。