センチネルリンパ生検
ご投稿有難うございます。
1)リンパ節転移があるから、浸潤癌ではなく、リンパ節転移があれば、針生検などの一部で診断しているので非浸潤と診断されただけで、本当は浸潤癌であるからです。
2)議論の分かれる所です。
3)例えば、部分切除後に乳房切除術が施行される患者を指します。
4)腋窩リンパ節転移頻度はおよそ2%と低く,多くが微小転移である。また、非浸潤性乳管癌または微小浸潤を伴う非浸潤性乳管癌において腋窩リンパ節転移の有無による予後の違いは認められていないので、センチネルリンパ節生検を行っても、特にその結果が役に立つことはないので、施行する価値がないという事です。
お返事ありがとうございます。
先生のお返事に対する質問と、すみませんが、また新たに他の質問もさせて下さい。
■センチネルリンパ生検/先生のお返事
1)「針生検で非浸潤と診断されただけで、本当は浸潤癌」について
•では術後の病理診断が非浸潤ならば、理論上はリンパ節に転移してないということですよね?
2)非浸潤すべてにSNBするか議論が分かれるについて
•先生の個人的な見解としてはどう思われますか?
3)「非浸潤癌の腋窩リンパ節転移は2%と低く、多くは微小転移で…腋窩リンパ節転移による予後の違いはない」について
•リンパに転移してたら全身に癌がまわり遠隔転移する可能性→遠隔転移したら癌の根治不可能、ですよね?なのになぜ予後の違いがないのでしょうか?
■乳癌診療ガイドライン/薬物療法
「非浸潤性乳管癌に対する乳房温存手術後に内分泌療法は勧められるか?→ホルモン受容体陽性にはタモキシフェン5年投与を考慮しても」に関して
1)ER、PgRが陽性でも何%以上だととかいう目安はありますか?
2)ホルモン療法のデメリットとして、卵巣癌や子宮内膜癌のリスクがあると思いますが、
•ホルモン療法した人の何%が卵巣癌や子宮癌になりますか?
•ホルモン療法しなかった人の何%が乳癌の局所再発、乳癌の遠隔転移を起こしますか?
■乳房診療ガイドライン/放射線療法
「乳房温存後の照射野としては全乳房照射が強く勧められる」の本文のカナダ•イギリス式に関して
1)日本やフランス式に比べると総線量が低いようですが、そのことにより再発リスクは高まりますか?また、カナダ•イギリス式は標準治療ですか?
■先生が過去に掲示板でコメントされていたことで質問
1)術後のセンチネルリンパ生検は正確な診断が出来ないので、出来ないことはないが、意味がない」について
•例えば初発時にセンチネルリンパ生検なし•温存手術•放射線したとして、数年後に手術した胸に癌が局所再発した場合、遠隔転移している可能性を調べる方法はないということでしょうか?
2)病期ステージよりも核グレードにより治療法を決定することが大切について
•非浸潤癌では術後病理診断でも核グレードは調べないようですが、術後の治療法決定に関係ないのでしょうか?
3)非浸潤ではコメド型が一番問題について
•コメド型であることはどのように調べられるのですか?
以上、よろしくお願いいたします。
ご丁寧なお返事有難うございます。
■センチネルリンパ生検/先生のお返事
1)そうです。
2)掲示板では、私の意見ではお答え致しません。
3)微少転移は、術後に薬物コントロールされるからです。例えば、浸潤癌で腋窩リンパ節転移が1〜2個なら廓清する必要はなく、薬物コントロールで十分消失する事が分かってますが、その方針を取れる勇気のなる乳腺外科医が国内に居ないだけです。
■乳癌診療ガイドライン/薬物療法
1)ありません。現在は陽性ならすべてです。
2)タモキシフェン5年で0.2%の子宮体癌死亡が生じます。タモキスフェンによる子宮体癌のリスク増加はATLASのデータでは10年でもfollowに伴う相加的な推移のみで、予想されたほどリスク上昇はなかったです。発症率は分かりません。卵巣がんは無関係で増えません。
再発を起こす人のベースラインリスクは患者さんの腫瘍径やリンパ節転移状況で異なりますので、再発減少率でいうと 閉経前で40%、閉経後で56%減少と考えられます。EBCTCGあるいはAdjuvat online!で解ります。しかし温存乳房の再発予防効果は浸潤癌では同側で放射線照射ありでー30%、なしでは対側と同等ー50%です。
■乳房診療ガイドライン/放射線療法
1)以前のカナダの3Gyのレジメは有効性に有意差無しで、副作用として皮膚障害が悪化しましたが、忍容性は有ると言うことで今回のST-BCCではコンセンサスになるかも知れません。背景が違い、線量を変えたランダム化試験は実施出来ませんので一概には言えませんが、現状では40Gy以上では有意差なかったように思います。カナダのMA25は非常に重要な試験で拡大照射が有意に局所再発率を低下させましたが、1つの試験結果だけなので皆慎重です。それを支える科学的根拠にも乏しく一概過剰治療を容認しない意識が歯止めになっていると思います。しかし低リスクでもやはり局所制御率は良いので,本来は無視する試験ではないと思います。若干予定症例数に達しなかった弱みがあると思います。また何故広めにやると良いのか、科学的に証明できていません。尚、国内ではやってないと思いますので、標準ではありません。
■先生が過去に掲示板でコメントされていたことで質問
1)CT、MRI、骨シンチ、PET等の検査で分かります。
2)非浸潤癌はホルモン療法以外の治療はしないので、治療法決定する内容がないです。
3)病理組織検査です。
これ以上の質問は、セカンドオピニオン外来の範囲になるのでこれで最後にして下さい。
たくさん質問してすみませんでした。
お忙しいなか、お教えいただきありがとうございました。
ご丁寧なお返事有難うございます。
乳癌診療ガイドライン
「術前診断が非浸潤性乳管癌の患者にセンチネルリンパ生検を勧められるか?」
を読んでいてわからないことがありまして、お教え頂ければ幸いです。
1)センチネルリンパ節に癌があれば、その時点でそれは非浸潤性乳管癌とはいわない、という認識でOKですか?
(乳管から癌が飛び出し、胸の中の血管やリンパ菅に癌が染み込んで=脈管侵襲、癌がリンパ菅にのって最初に流れついた所がセンチネルリンパ節なのですよね?脈管侵襲してたら浸潤癌ですよね?)
2)センチネルリンパ生検は、術前診断が非浸潤性乳管癌でその広がりが5ミリだろうと、胸全域だろうと、いずれにもした方が良いものなのでしょうか?
3)「二期的センチネルリンパ生検の施工が困難な場合」というのは一度でも手術した胸ですか?それとも放射線治療をした胸のことですか?
4)「診断と治療を兼ねた切除生検後に非浸潤性乳管癌と診断された患者にはセンチネルリンパ生検すべきでない」とあるのはなぜですか?
(1)の答えとリンクするかもしれませんが)
またこれが推奨グレードDなのもなぜですか?
以上、どうぞよろしくお願いいたします。