セルフチェックについて
ご投稿ありがとうございます。
最近でも新聞で話題になりましたセルフチェックをするのは日本人だけです。多くの専門家はセルフチェックは利益がなく不利益を増すので、他人に勧めないとしています。
自己検診(触診)の有効性についての検証
上海では10〜11年追跡した結果、自己検診を行った者も行わない者も乳癌死の割合は差がなく、また浸潤性乳癌の頻度も差がなかった。その上、自己検診を行った者は良性乳腺疾患の発見が多く、精密検査の生検施行の数ばかり増え、乳癌死亡の減少にはつながらないとしています。自己検診の指導には有効性が証明されていないことと良性疾患の生検が増えることを告知する必要があるとされています。つまり、自己検診では乳癌の発見は出来ず、無駄な精密検査が増えるだけと言う事になります。
一方、ロシアの結果では、9年目に自己検診を行った者が乳癌死亡率の減少の傾向が見られるが、有意の差を認めないとしています。
また、イギリスで行われた、自己検診のみとマンモグラフィ検診のみと何もしない者を比較しています。この結果はマンモグラフィ検診群で27%の乳癌死亡率の減少を認めたが、自己検診群では減少しなかったとしています。
また、最近はアメリカの論文もあります。
自己検診や触診は乳癌を早期に発見して乳癌死を減少させるとされてきたが、乳癌死減少と言う救命効果は証明されない事になります。
また、アメリカのピンクリボン運動ではセルフチェックは利益がなく、不利益が増すので施行しないように呼び掛けてます。
セルフチェックというような根拠のないことを広げるなと勝俣先生がマスコミで広めてます。これが世界の正論です。
尚、当院のH.P内には昔から自己検診は不要と記載してます。
大変わかりやすい解説をありがとうございます。
では、
①セルフチェックは必要ないと考えていいのでしょうか。
本当にすればするだけ心配になるだけで…
②私の場合、健診で経過観察なので、次回(エコーは半年後、マンモは1年後を予定)まで無駄に不安になるセルフチェックは不要という考え方でよいですか?
たびたびの質問ですみません。
お答えいただければ幸いです。
ご丁寧なお返事ありがとうございます。
①しない方が良いのではなく、しないのが基本です。精神的な事より、偽陽性の為に検査することにより、貴女が乳がんになる確率を上げるのです。だから、日本人は乳がんになりたいのかと海外から言われるのです。
②当然、不要です。ガイドラインでは乳がん術後で乳房のない方だけが触診をして良いとされてます。
もしセルフチェックと言う人になったら、その医学的根拠となる証拠を出してもらって下さい。それが出せない場合は、謝罪を要求しましょう。日本人のセルフチェック神話は本当に恥ずかしことだと思います。
本当にわかりやすい解説で、安心しましたし、納得・理解できました。
市の健診案内にも、セルフチェックを推奨する説明を見かけるので、日本は公的にも遅れているのですね。
真実を知ることができ、今後は、次回の医師による健診まで、過剰に心配することなく過ごせます。
私に限らずそういう人すごく多いと思います。
ありがとうございました。
ご丁寧なお返事ありがとうございます。
セルフチェックについて質問です。
最近、芸能人の乳がんに関する報道を見るに当たって、セルフチェックを推奨されているように思います。
さまざまなHPを見ても「月に一度のセルフチェック」をうたうものが多く感じます。
自分も40歳をこえていろいろ気になりはじめ、やり方の指南を見ながらセルフチェックをやってみるのですが、何が正常で何が異常なのかはっきり言ってわかりません。
触っていると、全部がゴリゴリコリコリ触れるようで悪く思えてきます。
私の周囲にも、セルフチェックで異常を(勝手に)感じ、病院に駆け込んで何事もなかった、いらぬ冷や汗をかいたという友人が何人かいます。
口々にセルフチェックなんかするんじゃなかった、と言っています。
私も2か月前に乳腺外来にて乳がん検診を受け、マンモはまったく異常なし。エコーで良性と思われる所見ありで経過観察、でした。
なので、一安心なのですが…
その前後もセルフチェックをしていますが、触れば触るほど不安になるだけです。
検診で特別何もなかったのに、ものすごく不安になるセルフチェック。必要なのでしょうか。
実際のところ、私の場合、次回の検診まで放置でいいのでしょうか。
気になりだすと、触りすぎて痛くなるし、精神的にも落ち着かないしで、いいことなしな気がするのですが…
先生の見解をお聞かせ願いたく、投稿しました。
過去に同じような質問等ありましたら申し訳ありません。